直径が身長より大きい2個の輪を平行に置き、その間にグリップ(持ち手)とステップ(足乗せ)を着けた器具を用いる競技。1925年にドイツのルーン地方で子供の遊び道具として開発された。輪の中で大の字になった体を動かし、器具を回転させることを基本とした演技を行う。直転、斜転、跳躍の3種目があり、体操と同様に技の難易度や完成度を採点する。回転運動が無重力状態に似た感覚を生み出すため、航空関係の訓練器具としても使用された例がある。競技を始めるにあたって高い運動能力や筋力を必要とせず、平衡感覚などを手軽に鍛えられるため、障害者スポーツとしても期待されている。国際ラート連盟(IRV ; Internationaler Rhnradturn-Verband 独)が主催する世界選手権が90年代から実施。89年には日本ラート協会が設立され、筑波大学、東海大学といった大学を中心に広まっている。