アオヤギ・ユウスケ。本名、吉村睦夫(むつお)。漫画家。
8月9日、「土佐の一本釣り」など、南国土佐を舞台に、男の世界を描いた長編漫画で知られる漫画家の青柳裕介さんが、肺炎のため、土佐山田町の自宅で死去。56歳。
1944年、高知県野市町出身。中学卒業後、板前修業のかたわら漫画家を志して漫画誌に投稿。69年、「いきぬき」でデビュー。「ビッグコミック」に16年間にわたって連載された「土佐の一本釣り」は、15歳で見習いとしてカツオ船に乗り込んだ純平と、幼なじみの八千代の成長を軸に、人情味あふれる土佐の漁師町の人間模様を描き、人気を博した。80年に、「土佐の一本釣り」で小学館漫画賞を受賞。99年に耳下腺基底細胞がんを手術。自宅で療養しながら、遺稿となった「まぐろ土佐船」の執筆を続けていた。