カワムラ・シュンゾウ。霊長類学者。
2月17日、京都大学名誉教授の川村俊蔵さんが、肺炎のため死去。78歳。
1924年、京都府生まれ。48年、京都大学在学中に講師だった故今西錦司(1902~92。動物生態学者、人類学者)教授が行っていた宮崎県・都井岬の野生馬調査に同行。調査の途中、今西は野猿に遭遇したことから調査対象をサルに変更。さらに新入生の故伊谷純一郎・京大名誉教授を加え、ニホンザル研究がスタート。宮崎県・幸島での‘イモ洗い行動’など、サルの文化的行動を研究し、世界に初めて紹介するなど、日本が世界をリードする霊長類学のパイオニアの一人。京大霊長類研究所(愛知県犬山市)の初代教授を務め、熱帯アジアで霊長類研究を行った。共編著に「サル-社会学的研究」「追われる『けもの』たち」など。