アダチ・トウコ(トウは「日」へんに「童」)。華道家。
3月10日、花芸安達流の創始者で、NHKのクイズ番組「連想ゲーム」で解答者を務めるなど、テレビでも活躍した華道家の安達とう子さんが、急性肝不全のため死去。69歳。
1936年、東京生まれ。父は安達式挿花初代家元の安達潮花。父の後継者として育てられたが、椿を好んだ父に「桜の旅に出る」と告げて、68年に独立。「安達とう子制作教室」を創設、「自然のモラルをいける」という流儀を確立した。「安達とう子セミナー」を経て、73年に「花芸安達流」を創始。81年、父と兄の死去に伴って安達式と安達流を統合した。日本の華道と西洋芸術の融合を目指した作風や、主宰者の選挙制、免状料金の公開などの新しい価値観で注目を集め、20代から文筆業やタレントとしても活躍。NHKのクイズ番組「連想ゲーム」では解答者として出演し、和服が似合う上品な言葉づかいの女性として人気があった。主な著書に「花芸への道」がある。