アラン・ガルシア。Alan Garcia。ペルー大統領。
6月4日、ペルーで大統領選の決選投票が行われ、中道左派アプラ党の候補で1985年から90年にかけて大統領を務めたガルシア元大統領が当選した。
1949年、ぺルー・リマ生まれ。リマとマドリードで法律を、パリで社会学を学んだ。76年にアプラ党に加わり、80年、議会に初当選。アプラ党の事務局長を経て、85年にペルー史上最年少の36歳で大統領に選ばれた。その若さから「ペルーのケネディ」と評されたが、超インフレ、ゲリラ活動の活発化などを招き、国を破たん寸前に追い込み、任期一期で退陣。フジモリ政権に替わった92年、不正蓄財の容疑がかけられて国外に逃亡した。スペイン、フランス、コロンビアと渡り歩き、2001年、容疑が時効を迎えると同時に帰国し、同年の大統領選に出馬したが、敗北。今回の選挙では「過ちは二度と繰り返さない」と訴え、当選を果たしたが、敗れた対立候補のオジャンタ・ウマラはフジモリ政権の末期に武装蜂起した軍人であることから、選挙民にとっては、選択に苦慮する展開となった。