アラン・ロブ=グリエ。Alain Robbe-Grillet。作家、映画監督。
2008年2月18日、1950年代以降フランスで発表された前衛的な小説群、「ヌーボー・ロマン(新しい小説)」の代表的な作家として知られるアラン・ロブ=グリエさんが、心臓疾患のため死去。85歳。
1922年、フランス、ブレスト生まれ。国立農業学校を卒業後、国立統計研究所の農業技師として、モロッコやカリブ海のフランス海外県マルチニクなどで働いた。50年代から本格的な執筆活動に入り、従来の小説の枠を打破し、ストーリーや様式の一貫性に乏しかったり、物語性や心理描写を否定したりする前衛的な小説、ヌーボー・ロマンの理論を確立。50年代から60年代にかけて世界的に大きな影響を与えた。代表作に「嫉妬」、「消しゴム」、「快楽の館」、「ニューヨーク革命計画」などがある。61年のベネチア国際映画祭で、金獅子賞を受けたアラン・レネ監督の「去年マリエンバートで」では脚本を手がけ、自らも映画監督として活動し「不滅の女」などの作品を残した。