イソザキ・ケンイチロウ。小説家。
キタムラ・カオル。小説家。
2009年7月15日、第141回芥川賞・直木賞の選考会が開かれ、芥川賞は磯崎憲一郎の「終の住処」(新潮6月号)、直木賞は北村薫の「鷺(さぎ)と雪」(文芸春秋)に決まった。
磯崎憲一郎は1965年、千葉県生まれ。早稲田大学商学部卒業後、三井物産に入社。40歳を前にサラリーマン生活の傍ら小説を書き始め、2007年「肝心の子供」で文芸賞を受賞し作家デビュー。以後、半年に1作のペースで作品を発表してきた。08年には2作目の「眼と太陽」が芥川賞候補に。他の著書に「世紀の発見」がある。
北村薫は1949年、埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部在学中よりミステリー評論などを手がけ、卒業後は高校の国語教師の傍ら、覆面作家として89年「空飛ぶ馬」で作家デビュー。91年、短編作品集「夜の蝉」で第44回日本推理作家協会賞を受賞した。93年から専業作家となり、数多くの作品を発表。代表作に「覆面作家」シリーズや「スキップ」「ターン」「リセット」など多数。エッセイの執筆やアンソロジーの編さんも手がけている。2006年には「ニッポン硬貨の謎」で第6回本格ミステリ大賞(評論・研究部門)を受賞したが、直木賞は6度目の候補でようやく受賞に至った。