アカエ・バク。本名、長谷川敬。作家。
2012年6月8日、伝統芸能や古美術の世界を舞台にした幻想的作風の小説で知られる作家の赤江瀑さんが、心不全のため死去。79歳。
1933年4月22日、山口県生まれ。日本大学芸術学部在学中、ラジオドラマの脚本がNHK脚本募集に入選。のちに同大を中退し、シナリオライターとなる。70年、「ニジンスキーの手」が第15回小説現代新人賞を受賞し、小説家としてデビュー。74年には「オイディプスの刃」で第1回角川小説賞、84年には「海峡」「八雲が殺した」で第12回泉鏡花文学賞を受賞。歌舞伎や能などの古典伝統芸能や、演劇、美術、骨董などを題材とした、耽美（たんび）かつ幻想的な独特の作品群は「赤江文学」と称賛された。他の作品に「罪喰い」「ポセイドン変幻」「正倉院の矢」「金環食の影飾り」などがある。