クロダ・レイコ。生物物理化学者。
2012年10月19日、国連教育科学文化機関(UNESCO ユネスコ)と化粧品大手ロレアルが、「ロレアル・ユネスコ女性科学賞」の受賞者として、黒田玲子東京理科大学教授ら女性科学者5人を発表。
1947年10月7日、宮城県生まれ。お茶の水女子大学理学部化学科卒業、東京大学大学院理学系研究科博士課程(化学専攻)修了。ロンドン大学客員助教授、イギリスがん研究所シニア・サイエンティストなどを経て、92年から東京大学教授を務め、2012年から現職。1993年に「非対称な分子の左右やDNA塩基配列の識別のしくみの研究」で猿橋賞、94年には「光スイッチを持つインテリジェント化合物の開発」で日産科学賞を受賞するなど、左右性(キラリティー)と呼ばれる、自然界で右や左への偏りが起こるメカニズムの研究で知られる。今回の受賞も「分子構造の左右性の違いが自然界に広く現れる左右性(キラリティー)現象に重要であることを明らかにし、アルツハイマーなどの神経変性疾患研究など幅広い応用研究にもつなげる多大な貢献を成し遂げ」たことによる。同賞の日本人受賞者は、2000年度、分子生物学者の岡崎恒子、05年度、物理学者の米沢富美子、09年度、化学者の小林昭子に次ぐ4人目となる。