アサイ・リョウ。作家。第148回直木賞受賞者。
アベ・リュウタロウ。本名、良法(ヨシノリ)。作家。第148回直木賞受賞者。
2013年1月16日、直木賞の選考会が開かれ、朝井リョウの「何者」(新潮社)と、安部龍太郎の「等伯」(日本経済新聞出版社)が選ばれた。
朝井リョウは1989年5月31日、岐阜県生まれ。早稲田大学文化構想学部在学中の2009年、「桐島、部活やめるってよ」で小説すばる新人賞を受賞。以後、「チア男子!!」「星やどりの声」などを発表し、11年の「もういちど生まれる」で第147回直木賞候補となる。今回の受賞作は、自身の就職活動経験をベースとした、現代の大学生の就活事情を描いた青春小説。東京都内の企業に新入社員として勤務しながら、通勤前と帰宅後に執筆したという。23歳での受賞は戦後最年少で、平成生まれでは初となる。
安部龍太郎は1955年6月20日、福岡県生まれ。久留米工業高等専門学校機械工学科卒業後、作家を志し上京。77年から東京都大田区職員として、図書館などに勤務しながら小説を書いた。85年、29歳で執筆に専念するため退職。4年後の89年に「師直の恋」でデビューすると、90年「血の日本史」で注目を集め、94年「彷徨(さまよ)える帝」では第111回直木賞候補となった。2005年「天馬、翔ける」で中山義秀文学賞を受賞。受賞作の「等伯」は、11年1月から日本経済新聞の朝刊に連載された作品。安土桃山時代を代表する絵師長谷川等伯が、戦乱の世で数々の名画を生み出していく軌跡を描いた。