カトウ コウイチ。衆院議員(山形4区)。11月10日、森政権の人気急降下に、自民党の加藤紘一元幹事長が「国民の75%が反対している内閣を支持できない」と、森首相の退陣を要求。党内反主流派の加藤派と山崎派が、野党4党が提出予定の内閣不信任案に、欠席か賛成との意向を表明したため、政局は森内閣退陣に向けて一気に緊迫化。しかし、党内主流派の切り崩しで、不信任案可決に必要な票数に届く見通しが立たず、両派は、11月20日に行われた不信任案を採決する衆院本会議を欠席。森内閣はひとまず延命。加藤派は、内部対立が鮮明化して分裂状態となり、加藤・山崎両氏の党内での影響力は低下。
39年、山形県出身。東大卒後、外務省入省。外務官僚としてアメリカ、台湾に留学。英語、中国語に堪能な国際通。72年、父親の跡を継いで衆院議員になり、当選10回。中曽根内閣で防衛庁長官、宮沢内閣で官房長官、自民党政調会長、自民党幹事長などを歴任。98年、宮沢派を継承して加藤派の領袖に。99年、党総裁選に出馬。