いぬい・とみこ。本名、乾富子。児童文学者。
1月16日、「ながいながいペンギンの話」「北極のムーシカミーシカ」などで知られる児童文学作家、いぬいとみこさんが肺炎のため、東京都練馬区の病院で死去。77歳。
東京都出身。日本女子大学国文科中退、平安女学院保育科卒業。保育園勤務を経て、1950年に岩波書店に入社し、「岩波少年文庫」の編集に参加。57年、同人誌に発表した「ながいながいペンギンの話」(毎日出版文化賞受賞)が、日本に数少ない科学的視野をもった幼年童話として人気に。このほか、主な作品に、「木かげの家の小人たち」「うみねこの空」「山んば見習いのむすめ」(路傍の石文学賞受賞)、保母としての戦争体験をつづった「光の消えた日」など。