ジョージ・カワグチ。本名、川口譲治。ジャズドラマー。
11月1日、ジャズドラマーのジョージ川口さんが、脳出血のため死去。76歳。
1927年、京都市生まれ。6歳で旧満州(現・中国東北部)に渡る。父、川口養之助は日本ジャズ界の草分け的存在のサックス奏者で、その影響でジャズに親しみ、映画「ハリウッドホテル」の中のドラムスの演奏に魅せられる。戦時中はテストパイロットとなり首の骨を折りあごを砕くという墜落事故も経験した。戦後は中国・大連で父親のバンドに籍をおき、ソ連司令部などで演奏、47年の帰国後にはアメリカ軍キャンプで演奏を開始。その後、三木鶏郎楽団に加入。52年には中村八大(ピアノ)、松本英彦(サックス)、小野満(ベース)と組んだバンド「ビッグ・フォア」を結成し、絶大な人気を得た。80年にジャズ界最大の栄誉、「南里文雄賞」を受賞、81年にはジャズ界初の「芸術選奨・文部大臣賞」を受賞した。サックスの渡辺貞夫やピアノの山下洋輔らを、 世に送り出したことでも知られ、日本のジャズ界を支え続けてきた。