アブドルサラム・クバイシ。Abdel Salem al-Kubaissi。イスラム聖職者。
4月15日、日本人3人の人質解放を仲介したイラク・イスラム聖職者協会のアブドルサラム・クバイシ師が3人を引き取ったことを明らかにした。
1951年、イラク・アンバル県生まれ。イスラム教スンニ派のイラク・イスラム聖職者協会の意思決定機関、諮問評議会のメンバーのひとり。協会の拠点があるウンム・アル・クラー・モスクに住居が近いため、協会のスポークスマン的な役割を引き受けていると見られている。同協会はスンニ派の中でも反米の立場を取ってはいるが、武力闘争からは距離をおき、「アメリカ軍に関係のない市民の人質を解放すべきだ」と唱えていた。同協会は、一連の外国人誘拐事件で、各国の人質の解放に貢献している。それにより、新生イラクでのスンニ派宗教政治勢力としての地位を確保し、2004年6月末に予定される主権移譲の受け皿となる暫定政府樹立プロセスでも、一定の発言力を持つことになると見られている。