カルロス・クライバー。Carlos Kleiber。指揮者。
7月13日、クラシック音楽界の伝説的名指揮者、カルロス・クライバーさんが死去。74歳。
1930年、ドイツ・ベルリン生まれ。ベルリン国立歌劇場音楽監督だった20世紀前半を代表する指揮者のひとりであるエーリヒ・クライバーの息子。父がナチスの文化政策と衝突したため一家はアルゼンチンに逃れ、その際に「カール」から「カルロス」に改名。父から音楽の道に進むのを反対されチューリヒ連邦工科大学で化学を学ぶが、無給の見習い指揮者となり54年ドイツ・ポツダムで指揮者デビュー。ドイツ各地やスイスの歌劇場で活躍。70年代バイエルン国立歌劇場を中心に活動するようになってから国際的にも広く名前を知られるようになり、ミラノ・スカラ座、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団など数々の名門歌劇場やオーケストラと共演。特定の歌劇場やオーケストラの音楽監督や常任指揮者にもならなかったため演奏会の数が少なく、また録音されたレコードやCDも他の指揮者に比べて少ないが、歴史に残る名演も数多い。90年代後半からはほとんど姿を見せず、伝説的な存在となっていた。