オオムラ・ハマ。本名、濱。国語教育研究家。
4月17日、国語教育研究家の大村はまさんが、くも膜下出血のため死去。98歳。
1906年、横浜市生まれ。28年、東京女子大学卒業後、長野県立諏訪高等女学校から始まり東京都大田区立石川台中学校まで、戦前、戦後を通じ52年間、現場の「一国語教師」として教壇に立ち続けた。新聞や雑誌などの記事を活用し、学級新聞を制作して読んだり書いたりする力を付けさせる「大村単元学習」と呼ばれる独創的な授業を展開し、日本の戦後の国語教育に大きな影響を与えた。退職後は「大村はま国語教室の会」を主宰。著書や講演活動などを通じ、新しい指導案などを提案。学習指導要領や教科書の作成にも携わった。63年、優れた教育実践を行っている個人あるいは団体に贈られる広島大学ペスタロッチー賞、78年には日本教育連合会賞を受賞。著書に「大村はま国語教室」「教えるということ」など。95年学習記録や文献など数千点を鳴門教育大学に寄贈。「大村はま文庫」として学内外に利用されている。