ゴトウダ・マサハル。政治家。
9月19日、現役時代に官房長官、副総理などを歴任し、「カミソリ後藤田」の異名をとった後藤田正晴さんが肺炎のため死去。91歳。
1914年、徳島県生まれ。東京帝国大学法学部卒業後、内務省、自治省を経て、69年警察庁長官に就任。72年田中角栄首相に請われ、内閣官房副長官となった。76年衆議院議員に初当選。自治大臣、行政管理庁長官、総務庁長官、中曽根康弘内閣の内閣官房長官、宮沢喜一内閣の副総理・法務大臣を歴任。その類まれな危機管理能力、すご腕ぶりから「カミソリ後藤田」の異名をとった。中曽根内閣の官房長官だった87年には、自衛隊のペルシャ湾への掃海艇派遣に断固反対した護憲派として知られる。96年の総選挙には出馬せず、第一線を退いてからは政界のご意見番的な役割を担っていた。著書に「政と官」「内閣官房長官」「政治とは何か」がある。