タキダイラ・ジロウ。切り絵作家、版画家。
2009年5月16日、ふるさとの農村風景や庶民の暮らしを叙情豊かに描いた、切り絵作家で版画家の滝平二郎さんが、がんのため死去。88歳。
1921年、茨城県生まれ。18歳から木版画を始め、太平洋戦争中は沖縄に従軍。同地で敗戦を迎え、復員後、本格的に創作活動を始めた。60年代後半からは切り絵を手がけ、児童文学者の斎藤隆介とともに出版した絵本「ベロ出しチョンマ」の切り絵による挿絵で一躍脚光を浴びた。その後もコンビで「花さき山」「モチモチの木」など多くの名作を生み出した。70年から78年にかけては朝日新聞日曜版に切り絵を連載し、人気を博した。また、美術家平和会議代表委員を務めるなど平和運動や民主運動にも積極的にかかわった。