イケイド・ジュン。作家。
2011年7月14日、第145回芥川賞・直木賞の選考会が開かれ、直木賞には過去2回ノミネートされた池井戸潤さんの「下町ロケット」(小学館)が選ばれた。芥川賞は第142回(09年下半期)以来、1年半ぶりに該当者なしとなった。
1963年6月16日、岐阜県生まれ。慶應義塾大学文学部・法学部卒業後、88年に旧三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。95年退社後はコンサルタント業などと並行してビジネス書などを執筆。98年銀行を舞台にしたミステリー「果つる底なき」で第44回江戸川乱歩賞を受賞。2010年ゼネコンの談合を題材にした「鉄の骨」で第31回吉川英治文学新人賞。同作と自動車会社のリコール隠しをモチーフにした「空飛ぶタイヤ」で2度の直木賞候補。受賞作の「下町ロケット」はロケットの重要部品に応用できる画期的なバルブシステムを開発した東京の町工場を舞台にした企業小説で、11年8月にドラマ化もされている。