キム・デジュン。韓国大統領。12月10日、金大中韓国大統領がノーベル平和賞を受賞。金大統領は、ノルウェーのオスロ市役所で行われた授賞式で記念演説を行い、「今後も、韓国と世界の人権擁護と和平の確立、朝鮮民族の和解のために余生を全うしたい」と語った。しかし、韓国内では、10月13日の受賞発表時の熱狂はない。大手財閥の経営不安など、経済危機の再燃で、そのような時期に、大統領が授賞式へ出席することの是非が話題となった。平和賞の受賞理由となった、北朝鮮への「太陽政策」そのものが、北に対して弱腰に過ぎるという批判も高まっており、記念演説でも、北朝鮮との関係改善については、新たな提案を避けている。
25年全羅南道新安生まれ。建国大、高麗大経営大学院卒。木浦日報社長から、63~71年民主党国会議員。71年大統領選で朴大統領に惜敗。73年8月、KCIAによって東京のホテル・グランドパレスから誘拐されソウルに連行される(金大中氏拉致事件)。76年、「民主救国宣言」で弾圧され、服役。80年復権後、光州事件で国家保安法違反などの容疑で逮捕され、軍事法廷で死刑判決。82年、刑執行停止で渡米。85年に帰国後、政治活動を再開。87年、92年と大統領選に出馬したが落選し、一時、政界から引退。95年に政界復帰し、97年、4度目の大統領選で当選を果たし、98年2月、第15代韓国大統領に。