サワムラ・ソウジュウロウ。歌舞伎俳優。1月12日、心不全のため大阪市内の病院で死去。67歳。
33年東京生まれ。8代目澤村宗十郎の長男。本名、澤村寿一(じゅいち)。中央学院中等部卒業。41年、澤村源平を名乗って初舞台。53年、5代目澤村訥升(とっしゅう)を襲名したが、一時、東映映画入りして「黄金孔雀城」などに出演。63年に松竹に復帰し、美貌とあだっぽい悪女役などで人気を博す。76年、9代目宗十郎を襲名。89年以後、「宗十郎古典復活の会」を結成し、「うわばみお由」「紅皿欠皿(べにざらかけざら)」「鬼神のお松」など、澤村家縁りの女形演目を復活上演。00年12月の歌舞伎座公演「蘭蝶」で主役の蘭蝶を演じたのが最後の舞台に。94年芸術選奨文部大臣賞、95年紫綬褒章受章。