コウノ・ヒョウイチ。冒険家。
5月24日(現地時間23日)、北極圏で消息を絶っていた冒険家、河野兵市さんの遺体を捜索隊が発見。43歳。
河野さんは、北極点から故郷、愛媛県瀬戸町までの約1万5000kmを、徒歩とシーカヤックでたどる冒険行の途中で、5月17日から連絡が途絶えていたもの。河野さんの遺体は、カナダのワードハント島沖北約80kmの、北極海の氷上に残されていたソリがあった地点で、海中から発見された。遺体とソリはザイルで結ばれたままになっており、氷の裂け目に落ちたものと見られている。
1958年、愛媛県瀬戸町出身。三崎高校卒業。高校卒業後、1年間サラリーマン生活を送ったあと、78年、自転車で日本一周をしてから、放浪と冒険の人生に。81年から6年がかりで自転車で世界を放浪。この間、ユーコン川を筏(いかだ)とゴムボートで下ったり、マッキンリー、アコンカグアなどにも登頂。植木職などのアルバイトで資金を貯めては、新たな冒険行に出かけ、90年にはリヤカーを引いて、サハラ砂漠5000kmを単独で徒歩縦断。95年には、カナダから北磁極までソリを引いて徒歩で踏破。97年には、カナダから北極点まで単独徒歩到達に成功した。