オザワ・セイジ。指揮者。ボストン交響楽団音楽監督・常任指揮者。
1月1日、世界屈指の名門オーケストラ、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団恒例のニューイヤー・コンサートを、小沢征爾氏が日本人指揮者として初めて指揮。同コンサートは、1941年以来続く、ヨーロッパでも最高の格式を誇るコンサートで、巨匠が指揮することで知られている。ウィーン・フィルはウィーン国立歌劇場の専属オーケストラを母体とする楽団で、小沢氏の今回の客演は、2002年9月からの小沢氏のウィーン国立歌劇場音楽監督就任のお披露目(ひろめ)を兼ねたもの。コンサートでは、ヨハン・シュトラウス父子らのポルカやワルツなど19曲が演奏され、65カ国にテレビ中継された。
同コンサートのCDは、1月7日に発売され、オーストリアではわずか6日間で4万枚を売り、ヒットチャートのトップに登場する「オザワ人気」に。
1935年、旧満州・奉天(現中国北東部・瀋陽)生まれ。桐朋学園で斎藤秀雄に指揮を学ぶ。59年、単身渡欧し、ブザンソン国際青年指揮者コンクールに優勝。その後、カラヤン、ミュンシュに師事。ニューヨーク・フィルの副指揮者を経て、トロント、サンフランシスコ、ボストンなどの交響楽団の音楽監督を歴任し、「世界のオザワ」として知られる。桐朋学園出身の音楽家たちが結成した「サイトウ・キネン・オーケストラ」を率いて、87年に欧米公演を行い、絶賛を浴びた。72年、日本芸術院賞受賞。01年、文化功労者に。