カネハラ・ヒトミ。 第130回芥川賞受賞者。
ワタヤ・リサ。本名、山田梨沙。第130回芥川賞受賞者。
1月15日、第130回芥川賞の選考委員会が開かれ、金原ひとみの「蛇にピアス」と、綿矢りさの「蹴りたい背中」の2作が選ばれた。芥川賞受賞者のこれまでの最年少記録は、丸山健二の23歳1カ月で、今回の受賞はこれを大幅に塗り替えた。
金原ひとみは1983年、東京都生まれ。小学6年のとき、父親の翻訳家で法政大学教授の瑞人(みずひと)とアメリカ・サンフランシスコに9カ月間滞在。日本語が恋しくなり、手当たり次第に本を読み、ワープロに向かいはじめたという。小学4年生から不登校になり「子供のころから人と交われないもどかしさや生きづらさを抱えていました。そんな行き場のなさを小説で表したかった」と書いた処女作「蛇にピアス」が第27回すばる文学賞と芥川賞を受賞した。
綿矢りさは1984年、京都市生まれ。早稲田大学教育学部在学中。2001年高校在学中に、登校拒否の女子高生と同じマンションに住む男子小学生とが風俗チャットでひともうけする小説「インストール」で第38回文藝賞を受賞。1981年の堀田あけみとならぶ最年少17歳での受賞は話題を呼んだ。ベストセラーとなった同作品は、2003年には映画化も決定。受賞作となった2作目の「蹴りたい背中」も13万部のベストセラーになっている。