カヤマ・マタゾウ。日本画家。
4月6日、日本画壇を代表する画家で文化勲章受章者の加山又造さんが、肺炎のため死去。76歳。
1927年、京都市生まれ。父は西陣織図案家という家に育ち、京都市立美術工芸学校(現・京都市立芸術大学)、東京美術学校日本画科(現・東京芸術大学)に進む。山本丘人に師事し、51年、第15回新制作展で「原始時代」が新作家賞を受賞。新制作協会などを経て、74年、創画会の結成に参加。動物をテーマにしたものから琳派風の装飾的な屏風絵、日本画では珍しい裸婦をモチーフにした作品など斬新な作品を発表し、日本画の新しい境地をひらいた。73年、第5回日本芸術大賞を受賞。80年には「月光波濤」で第30回芸術選奨文部大臣賞を受賞。98年には東京国立近代美術館で回顧展。この間、多摩美術大学、東京芸術大学の教授を務めた。2003年、文化勲章を受章。その他の代表作は「冬」「雪月花」、京都・天龍寺の天井画「雲龍図」など。ジェット機の内装や陶芸、ジュエリーデザイン、公共空間の壁画など従来の枠にとらわれない作品でも話題を呼んだ。