カワサキ・ヒロシ。詩人・放送作家。
10月21日、方言の採集などでも知られる詩人の川崎洋さんが、腎不全のため死去。74歳。
1930年、東京生まれ。福岡県八女郡に疎開していたが、父親の死で西南学院専門学校英文科を中退し上京。横浜の米軍キャンプに勤務しながら詩作を始め、53年、茨木のり子と同人誌「櫂(かい)」を創刊(同人には後に大岡信や谷川俊太郎が参加)。詩作のほかに放送脚本、エッセイ、方言研究などで活躍。70年のラジオ脚本「ジャンボアフリカ」で放送作家として初めて芸術選奨文部大臣賞。87年、詩集「ビスケットの空カン」で高見順賞。「かがやく日本語の悪態」や「日本方言詩集」などの仕事で98年、藤村記念歴程賞を受賞。読売新聞の「こどもの詩」の選者を22年間務め、心のこもった選評で親しまれ、選ばれた詩には広く知られるようになった作品もある。