イマニシ・スケユキ。児童文学作家。
12月21日、歴史小説としても評価の高い「肥後の石工」などの作品で知られる今西祐行さんが、心不全のため死去。81歳。
1923年、大阪府生まれ。42年、早稲田高等学院在学中に早大童話会に入会。坪田譲治に師事した。早大進学後、学徒出陣。兵士として原爆投下直後の広島で被爆者の救護活動に加わった体験は「あるハンノキの話」「ヒロシマのうた」などの反戦をモチーフにした作品を生んだ。戦後復学し、47年に卒業後、出版社勤務を経て、59年より創作活動に専念。この間、56年「ゆみこのりす」で児童文学者協会新人賞を受賞。「浦上の旅人たち」「光と風と雲と樹と」などのほか、「今西祐行全集」が刊行されている。87年には作家活動の傍ら神奈川県・藤野町で“農業小学校”を開校。校長兼用務員として、子どもたちと畑に立つ農業体験活動を広めてきた。