タカオ・シンジ。プロ囲碁棋士。
6月28日、第60期本因坊戦7番勝負第5局で、挑戦者の高尾紳路八段が張栩(ちょうう)本因坊を破り、初の本因坊位を獲得。
1976年、千葉県生まれ。小学生から碁に親しみ、かつて本因坊戦の観戦記などを執筆したアマチュア強豪の田岡敬一の指導を受けた。その後、藤沢秀行名誉棋聖に師事。91年にプロ入りしてから順調に昇段し、2002年八段に。1996年第21期新人王戦優勝で初タイトル。以後、2000年、02年のNEC俊英戦で優勝。00年と04年の竜星戦、03年第33回新鋭戦などで優勝した。また、同年第41期十段戦挑戦者となり、04年には第60期本因坊戦リーグに初めて入るなど、その活躍に周囲からの期待も大きい。本因坊は棋聖、名人とともに「大三冠」と呼ばれるビッグタイトルで、20代の対決は23期ぶり。7番勝負の第5戦は27日午前9時から始まり、翌日の28日午後7時36分、305手までで白番の高尾が半目勝ちした。この結果により4勝1敗で高尾の本因坊位が確定。同時に九段に昇段した。張は名人と王座の2冠に後退。