カミカワ・トオル。日本サッカー協会スペシャルレフェリー。
6月9日、W杯ドイツ大会が開幕し、同日第二試合のポーランド-エクアドル戦主審を日本人審判の上川徹が担当した。
1963年、鹿児島県生まれ。小学校からサッカーを始め、国立鹿児島高専時代はユース日本代表にも選出され、東海大学を経て、社会人リーグのフジタ・サッカー部でプレーを続けたが、91年審判養成講座を受けて審判に転身する。98年に国際主審に登録され、前回の02年のW杯日韓大会では、日本からただ一人、審判に選ばれたが、担当した試合は1試合にとどまった。ドイツ大会では、前回大会で誤審問題が取り沙汰されたため、FIFAによる審判の選考基準が厳しくなり、主審は前回の3分の2程度に絞り込まれる狭き門であった。また15日にはイングランド-トリニダード・トバゴ戦も担当し、日本人として初めてW杯同一大会2試合目の笛を吹いた。
今回は副審として大阪府立長野高校教諭の広嶋禎数(よしかず)も選ばれており、アジアの一つの国から2人以上の審判が選ばれた初めての大会となった。