タンバ・テツロウ。本名、丹波正三郎。俳優。
9月24日、映画「砂の器」や「大霊界」で知られる俳優の丹波哲郎さんが、肺炎のため死去。84歳。
1922年、東京生まれ。実家は薬学者の家系で資産家だった。学徒動員から復員して中央大学法学部英法科を卒業後、連合国軍総司令部(GHQ)の通訳を務めた。その後、劇団文化座を経て51年に新東宝に入社し、翌年、映画「殺人容疑者」で主役デビュー。東映に移籍後、59年に独立し、個性派俳優として映画やテレビドラマなどで精力的に活動を展開。63年のテレビドラマ「三匹の侍」では凄腕の浪人・柴左近を演じ、お茶の間の支持も得た。他の代表作に映画「砂の器」(74年)、「二百三高地」(80年)、テレビドラマ「Gメン'75」(75~82年・その後「続編」「特番」あり)など。通訳時代につちかった英語力を活かしてイギリス映画「007は二度死ぬ」(67年)などにも出演、国際派俳優としても活躍した。映画出演作は500本に及ぶ。
また、死後の世界に関心を持ち、心霊学を研究、「丹波哲郎の死者の書」など約70冊を執筆。自ら映画化した「丹波哲郎の大霊界」シリーズは300万人以上を動員する人気となった。