マックス・ローチ。Max Roach。ジャズ・ドラマー。
2007年8月15日、「モダンジャズ・ドラムの開祖」と呼ばれたドラマーのマックス・ローチさんが83歳で死去。死因は公表されていない。
1924年、アメリカ、ノースカロライナ州生まれ。高校時代からプロとして演奏し、40年代にはマイルス・デイビスやチャーリー・パーカー、バド・パウエルら「伝説の巨匠」と共演。54年、若きトランペット奏者クリフォード・ブラウンらとクインテットを結成し、ブラウンが交通事故で亡くなるまでのわずか2年の間に、珠玉の名盤を次々に発表した。完璧なリズムと豊かな音楽性で、ドラムを単なるリズムセクションから、ソロも担える楽器へと引き上げ、感性の赴くまま奔放に演奏する「ビバップ」から、原曲の曲想や全体の統一性を重んじる「ハードバップ」に至る時代を切り開いた。以降も多くのアバンギャルド系プレーヤーや他ジャンルの奏者と共演、常に新しい表現を模索し続けた。また市民活動家としても知られ、黒人問題を取り上げた作品なども発表している。