サイトウ・レン。本名、安彦憐。劇作家。
2011年10月12日、2度にわたって映画化された音楽劇「上海バンスキング」などの作品で知られる劇作家の斎藤憐が、食道腫瘍による肺炎のため死去。70歳。
1940年12月25日、旧朝鮮平壌生まれ。早稲田大学を中退後、俳優座養成所を経て66年、串田和美、吉田日出子、佐藤信らと劇団「自由劇場」を結成し、翌年「赤目」を初演。70年からフリー。79年初演の「上海バンスキング」が大ヒットし、翌年岸田國士戯曲賞を受賞。同作品は以後何度も再演され、2度にわたり映画化された。97年には「カナリア」で菊田一夫演劇賞、2005年「春、忍び難きを」で紀伊国屋演劇賞、鶴屋南北戯曲賞を受賞。1993年から98年まで日本劇作家協会事務局長を務めるなど、演劇普及に尽力。他の作品に「トラストD・E」「クスコ」「海光」「グレイクリスマス」「ブレヒト・オペラ」など。著書に「昭和のバンスキングたち」「幻の劇場 アーニー・パイル」「劇作は愉し」「昭和不良伝」などがある。