ナカガワ・シロウ。元上野動物園長。
2012年7月16日、ジャイアントパンダが初来日したときの飼育リーダーで、東京・上野動物園の元園長を務めた日本動物愛護協会名誉会長の中川志郎さんが、間質性肺炎のため死去。81歳。
1930年、茨城県生まれ。52年、宇都宮農林専門学校(現・宇都宮大学)獣医畜産科専攻科を卒業後、獣医として上野動物園に勤務。69年にロンドン動物学会研修留学の後に、上野動物園飼育課長に就任。72年、日中国交正常化を記念して中国から日本に初めて寄贈されたジャイアントパンダ、「ランラン」と「カンカン」の飼育チームのリーダーを務めた。79年に多摩動物公園に移り、84年には同園の園長に就任。また同年、東山動植物園(名古屋市)と平川動物公園(鹿児島市)と同時に多摩動物公園に初来日したコアラ「タムタム」と「トムトム」の飼育チームを担当。その後、87年から上野動物園園長を3年間務め、94年にミュージアムパーク茨城県自然博物館の初代館長に就任。退官後は、同博物館の名誉館長、日本動物愛護協会理事長などを兼任した。