オオバヤシ・タリョウ。民族学者。
4月12日、世界各地の神話や伝承、民俗を幅広く比較し、日本文化の源流を研究した民族学の第一人者、大林太良さんが、肝不全のため、東京都文京区の病院で死去。71歳。
29年、東京都生まれ。東京大学経済学部を卒業後、フランクフルト大、ウィーン大、ハーバード大などで民族学を学ぶ。アジアだけでなく、世界諸地域の神話・伝承や言語学、考古学、文化人類学にも精通し、それらの比較考証を通じて、日本の神話や民族文化がどのように形成されてきたかを研究した。東大教授、北海道立北方民族博物館長、日本民族学会会長などを歴任。主著に「銀河の道 虹の架け橋」「日本神話の起源」「稲作の神話」「東アジアの王権神話」など。