コイズミ・ジュンイチロウ。首相、自民党総裁、衆議院議員(神奈川11区)。
4月24日、自民党総裁選本選挙の結果、小泉純一郎元厚生相が、過半数を大きく上回る298票を獲得(橋本龍太郎155票、麻生太郎31票)し、森喜朗総裁に代わる第20代自民党総裁に就任。
「脱派閥」「自民党を変える」のキャッチフレーズで、小泉氏が地方予備選に地滑り的な大勝利。持論の「郵政民営化」などから、党内では「変人」と揶揄(やゆ)されながらも、地方党員は小泉氏の「変革」の公約に賭けて「地方の反乱」を起こし、最大派閥、橋本派の数の論理を覆(くつがえ)した。系列業界・団体を通じての締め付け、その見返りとしての利益誘導や既得権擁護という、旧態の自民党的な派閥専横政治手法が敗れ去ったという点で、小泉新総裁の誕生は大きな意味を持つ。党内の世代交代、活性化が促されるのは確実。
一方、野党にとっては降って湧いた「小泉ブーム」で、夏の参院選も、戦略の練り直しが急がれよう。
1942年、神奈川県横須賀市生まれ。慶応大学経済学部卒業後、ロンドン大学に留学。祖父又次郎氏は、昭和初期の民政党政治家で逓信相、父純也氏も池田内閣で防衛庁長官という3世議員。父親の死後、27歳で衆院選に立候補したが、落選。福田赳夫蔵相(のち首相)の秘書を経て、72年、30歳で衆院選初当選し、10期連続当選。88年、竹下内閣で厚生相、92年、宮沢内閣で郵政相、96年、第2次橋本内閣で厚生相。私生活では、36歳で一度、結婚したが、4年後に協議離婚し、以後、独身。趣味は、音楽、歌舞伎、オペラ。カラオケでは、X JAPANの「フォーエバー・ラブ」を歌うことも。