ゴラン・イワニセヴィッチ。Goran Ivanisevic。クロアチアのプロ・テニス選手。
7月9日、テニスのウィンブルドン選手権男子シングルス決勝で、主催者推薦からノーシードで勝ち上がったゴラン・イワニセヴィッチが、前年準優勝で第3シードのパトリック・ラフター(オーストラリア)を、「6-3、3-6、6-3、2-6、9-7」のフルセットで下し、4大大会初優勝を果たした。
イワニセヴィッチの決勝進出は、1992年、94年、98年以来、4度目。92年はアガシに、94年、98年はサンプラスに敗れており、「4度目の正直」で悲願の初V。
一進一退の最終セット。「8-7」から迎えたマッチポイントを、イワニセヴィッチは1球1球、神に祈りながらサーブ。しかし、ダブルフォールトを繰り返し、4度目のマッチポイントで、ラフターのリターンがネットにかかり、やっとゲームセットに。勝利の瞬間、イワニセヴィッチはコートに倒れ込んで号泣。肩を壊して世界ランク125位まで陥落し、引退を覚悟して出場した今大会は、文字通り最後の優勝のチャンスだった。なお、7月8日に行われた女子シングルスでは、ビーナス・ウィリアムズ(アメリカ)が連覇。女子ダブルスの杉山愛(日本)とキム・クライシュテルス(ベルギー)組は、惜しくも準優勝に終わった。
1971年、クロアチアのスプリット出身。7歳からテニスをはじめ、88年に世界ジュニア3位となり、プロに転向。90年、ウィンブルドンでベスト4に入り、長身から繰り出す200kmを超える「ビッグ・サーブ」を武器に、94年には世界ランク2位に。193cm、81kg。