おがた・さだこ。アフガニスタン支援日本政府代表、元国連難民高等弁務官。
1月21日、アフガニスタン復興支援国際会議が東京で開催され、緒方貞子日本政府代表が共同議長を務めた。同会議には、日本をはじめ61カ国と欧州連合(EU)、21の国際機関などが参加して、2日間の日程で開催。
22日には、1)行政能力の向上、教育、保健衛生、インフラ整備、経済システムの再建、農業と農村開発の6項目の復興を優先させる。2)2002年の支援額を18億ドル以上、累積合計で45億ドル以上を拠出する。3)支援の調整・監視のための執行グループの会合を3月にカブールで開催する。4)信託基金を設立し、世界銀行に委託する――などの議長最終文書が発表された。日本は2年半で5億ドルを拠出する。
1927年、東京都出身。曾祖父(犬養毅)は首相、祖父(芳沢謙吉)は外相、父(中村豊一)は元フィンランド公使。聖心女子大学、ジョージタウン大学卒業後、カリフォルニア大学大学院博士課程修了。政治学博士。
74年、国際基督教大学助教授、80年、上智大学教授。76年、日本の女性として初の国連公使となり、国際的な舞台で活躍。91年から2000年まで国連難民高等弁務官として、世界の人権、難民問題に手腕を発揮し、「マダム・オガタ」として各国の指導者から厚い信望を得た。01年11月、アフガニスタン支援日本政府代表に就任。
田中真紀子外相の更迭に際し、小泉首相周辺から外相就任を要請されたが、辞退したと報道された。夫は緒方四十郎・元日本開発銀行副総裁。