キムラ・ナオジ。ドイツ文学者。
6月1日、ドイツ文学者の木村直司上智大学名誉教授が、ドイツ学術交流会(DAAD)のグリム賞を日本人として初めて受賞。
1934年、札幌市生まれ。59年上智大学文学部卒業後、ミュンヘン大学大学院文学研究科に進み博士号を取得。帰国後、母校の講師となり、75年から2000年まで教授を務めた。ゲーテ研究の第一人者として知られるほか、上智大学ドイツ語圏文化研究所でのシンポジウムなどを通じて、現在の統一ドイツに関する出版物の編集や執筆にも精力的に関わっている。著書に「ゲーテ研究―ゲーテの多面的人間像」「続ゲーテ研究」、訳書にJ. G. ヘルダーの「言語起源」、編著書に「未来都市ベルリン」「EUとドイツ語圏諸国」など。「グリム賞」はドイツの各大学が共同運営するDAADが95年に創設。ドイツ語およびドイツ文学の研究で優れた業績を挙げた外国人研究者に贈られる。