ツヅキ・ミチオ。本名、松岡巌(まつおか・いわお)。作家。
11月27日、ミステリー作家の都筑道夫さんが、動脈硬化症による心臓まひのため死去(12月13日公表)。74歳。
1929年、東京生まれ。早稲田実業中退後、雑誌「スバル」の編集にかかわり、49年から淡路龍太郎などの名で時代小説などを執筆。56年早川書房に入社し、「エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン」初代編集長となる。同誌の編集や翻訳に従事し、数多くの英米作家を日本に紹介。59年に退社して本格的な作家活動を開始した。「七十五羽の烏」のような本格ミステリーや「なめくじ長屋捕物さわぎ」「退職刑事」「キリオン・スレイ」などのシリーズもの、長編アクション、時代伝奇小説、ハードボイルド、連作SFなどさまざまな作品を執筆。70年代にはミステリー評論集「死体を無事に消すまで」「黄色い部屋はいかに改装されたか?」を発表するなど、通好みのミステリー作家・評論家として多くの作家や読者に影響を与えた。