キョウゴク・ナツヒコ。本名、大江勝彦。第130回直木賞受賞者。
エクニ・カオリ。第130回直木賞受賞者。
1月15日、第130回直木賞の選考委員会が開かれ、京極夏彦の「後巷説百物語(のちのこうせつひゃくものがたり)」と江國香織の「号泣する準備はできていた」の2作が選ばれた。
京極夏彦は1963年、北海道生まれ。桑沢デザイン研究所に学び、グラフィックデザイナーとして広告代理店などで活躍。友人らとデザイン事務所を設立したが、94年「姑獲鳥(うぶめ)の夏」で作家デビュー。作品の見せ方にこだわりを持ち、原稿執筆と同時にDTP(編集)ソフトでページレイアウトまで行う。妖怪研究家としても知られ、水木しげるの弟子を自称、世界妖怪協会評議員を務める。他の作品に「魍魎の匣(はこ)」「狂骨の夢」「嗤う伊右衛門」「塗仏の宴-宴の支度」「ルー=ガルー」「覘き小平次」などがある。
江國香織は1964年、東京都生まれ。父親は随筆家で故人の江國滋。短大卒業後、出版社勤務を経てアメリカへ留学。87年「草之丞の話」で毎日新聞はないちもんめ小さな童話大賞を受賞。89年処女小説「409ラドクリフ」を発表。90年「こうばしい日々」で産経児童出版文化賞と坪田譲治文学賞を受賞。91年の「きらきらひかる」がベストセラーとなり、「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」で2001年度の山本周五郎賞を受賞。若い女性たちを中心に大きな支持を集め、2回目のノミネートでの受賞となった。