エメ・セゼール。Aime Cesaire。詩人、政治家。
2008年4月17日、「黒人であることを誇りとする」ことを掲げたフランス語圏の黒人文学運動「ネグリチュード」の代表的詩人で政治家のエメ・セゼール氏が死去。94歳。
1913年、カリブ海のフランス海外県マルチニク島生まれ。パリの高等師範学校などに在学中、後にセネガルの初代大統領となるレオポール・セダール・サンゴールらとともに「黒人であることを肯定し、誇りとする」ことを示す「ネグリチュード(黒人性)」という言葉を生み出した。39年には長編詩「帰郷ノート」、46年に詩集「奇跡の武器」、66年には戯曲「コンゴの一季節」を発表。文学運動や政治活動を通じて、植民地主義や人種差別と対決した。4月20日には、フランス文学界では4人目となる国葬が営まれ、ニコラ・サルコジ大統領が弔辞を述べた。