ハナフサ・ヒデサブロウ。分子腫瘍学者。
2009年3月15日、アメリカで最も権威ある医学賞「ラスカー賞」を日本人として初めて受賞した、財団法人大阪バイオサイエンス研究所名誉所長の花房秀三郎さんが、肝不全のため死去。79歳。
1929年、兵庫県生まれ。大阪大学理学部化学科卒業後、特別研究生、微生物病研究所助手を経て61年渡米。ニューヨーク公衆衛生研究所がんウイルス研究部長、ロックフェラー大学教授などを歴任。ニワトリのがんウイルスの研究から、ウイルスにがん化の遺伝子が存在するという新しい概念の導入に貢献し、がん発生のメカニズム解明を進めた。ウイルスとがん遺伝子の研究で82年にラスカー賞を日本人として初めて受賞、95年には文化勲章を受章。98年にアメリカから帰国し、大阪バイオサイエンス研究所の所長などを務めた。