カトウ・カズヒコ。作曲家、プロデューサー。
2009年10月17日、元フォークグループ「ザ・フォーク・クルセダーズ」や「サディスティック・ミカ・バンド」で日本の音楽シーンをリードしてきた音楽家の加藤和彦さんが、長野県軽井沢町のホテルで首をつり死亡。62歳。
1947年、京都府生まれ。65年、龍谷大学在学中に、北山修らとザ・フォーク・クルセダーズを結成。「帰って来たヨッパライ」の大ヒットを生んだ。クルセダーズ解散後は、北山との連名でリリースした「あの素晴しい愛をもう一度」もヒットしている。作曲家として活動する一方、72年には当時の妻だった福井ミカやギタリストの高中正義らとサディスティック・ミカ・バンドを結成し、「タイムマシンにおねがい」などがヒットした。日本のバンドとしては初めてのイギリスツアーを行い、欧米でも高い評価を得た。75年に解散した後は再びソロ活動に入り、「パパ・ヘミングウェイ」などのアルバムでソロ・アーティストとしても高い評価を受けた。80年代には、再婚した作詞家の安井かずみさんとのコンビで、竹内まりやや稲垣潤一などのアーティストに楽曲を提供。その後も、アルフィーの坂崎幸之助や木村カエラなどと共演したり、CMやアニメソングから歌舞伎音楽まで手がけるなど、多彩な活動を続けてきた。死の直前、加藤さんはうつ病と診断され、1カ月ほど前から症状が悪化していたという。