ナカジマ・キョウコ。作家。
2010年7月15日、第143回芥川賞・直木賞の選考会が開かれ、直木賞に中島京子の「小さいおうち」(文芸春秋)が選ばれた。
1964年、東京都生まれ。両親ともに仏文学者という環境で育ち、86年東京女子大学文理学部史学科を卒業。大学在学中からライターの補助的な仕事をはじめ、日本語学校の事務や、出版社でファッション誌「Ray」「Cawaii!」などの編集をしていたが、96年に退職して渡米。帰国後フリーライターを経て、2003年、田山花袋「蒲団」を題材にした「FUTON」で小説家デビュー。以後「イトウの恋」(05年)「均ちゃんの失踪」(06年)「冠・婚・葬・祭」(07年)の3作で吉川英治文学新人賞の候補となっている。受賞作の「小さいおうち」は太平洋戦争中の、おもちゃ会社の重役宅の女中を主人公に、戦時下の市民生活を描いた作品。他の作品に「桐畑家の縁談」「女中譚」などがある。