ジュゼッペ・シノーポリ。Giuseppe Sinopoli。指揮者、作曲家。
4月20日、ドレスデン国立管弦楽団の世界的指揮者シノーポリ氏が、ベルリンのドイツ・オペラで、ヴェルディのオペラ「アイーダ」を演奏中に心筋梗塞で倒れ、急死。54歳。
1946年、イタリアのベネチア生まれ。10歳からバイオリンとピアノを習いはじめ、マルチェロ音楽院で作曲を学ぶ。同時に、パドヴァ大学で脳神経外科、精神分析を学び医学博士号を取得、哲学も学んだ。70年代に現代音楽の作曲家として知られるようになり、指揮者としては、78年にベネチアで「アイーダ」を指揮して絶賛される。ヴェルディなどのイタリア・オペラ、ワーグナーなどのドイツ・ロマン派、さらにマーラーから現代音楽まで、レパートリーは幅広い。とくにマーラーの作品では、精神分析や哲学的な分析から得た、シノーポリ独特の新しい解釈による演奏に定評があった。92年以後、ドレスデン国立管弦楽団の首席指揮者。