シオカワ・マサジュウロウ。政治家、自民党衆議院議員(大阪13区)、小泉内閣財務相。
5月22日、塩川正十郎財務相は、参議院予算委員会で「宇野内閣の官房長官時代に、官房機密費を野党対策に使った」との自らの発言(2001年1月のテレビ朝日の番組)について、「週刊誌に書いてあったのを、自分で経験したかのような錯覚に陥ってしゃべってしまった。訂正させていただきたい」と撤回。国会議員という「公人」が、テレビのインタビューに答えた発言だっただけに、大臣に就任すると発言自体を取り消すというのでは、あまりに無責任といえる。官房機密費、外交機密費問題について、小泉内閣が改革を断行できるかどうか、危ぶむ声も。塩川財務相は、おっとりした大阪弁の語り口が受けて、小泉内閣の「癒(いや)し系・ナゴミ系キャラ」「塩爺(しおじい)」として人気を集めているが、人気と政治家の責任は別問題であろう。
1921年、大阪府出身。慶応大学卒業後、布施市(現・東大阪市)助役を経て、67年、衆議院議員初当選(以後、当選10回)。80年、鈴木内閣で運輸相として初入閣。以後、文部相、内閣官房長官、自治相、自民党総務会長などを歴任。