ハタノ・アキラ。政治家。
11月6日、警視総監や法相を務めた元自民党参院議員の秦野章さんが、腎不全のため死去。91歳。
1911年、神奈川県生まれ。家業が倒産し、苦学して日本大学専門部(夜間)を卒業。高等文官試験に合格し、旧内務省入りし、ほぼ警察畑一筋。67年、私大出身者では初めて警視総監に就任。「人情警視総監」「アイデア警視総監」とも呼ばれた。退任後、故美濃部亮吉知事の対抗馬として自民党から都知事選に出馬するも落選。74年、参院議員に初当選、2期務めた。82年、中曽根内閣の法相に就任。ロッキード事件では田中元首相を擁護する立場を貫き、「政治家に古典道徳の正直や清潔などという徳目を求めるのは、八百屋で魚をくれと言うのに等しい」などと発言し、物議をかもした。政界引退後は政治評論家として活動を続けた。