シリン・エバディ。Shirin Ebadi。弁護士。
10月10日、ノルウェーのノーベル賞委員会は2003年のノーベル平和賞をイランの女性弁護士、シリン・エバディに贈ると発表。
1947年、イラン・ハマダーン生まれ。テヘラン大学で法律を学び、75年イランで最初の女性判事のひとりとなる。79年のイスラム革命で判事の職を追われ、弁護士に転身。女性の地位向上のため法改正を提唱し、子供の権利を守る非政府組織(NGO)の会長なども引き受けるなどの人権擁護活動を続けてきた。また、知識人や学生の民主化運動を支援し、たびたび投獄の経験を持つ。平和賞受賞はイラン人としても、女性イスラム教徒としても初めて。エバディさんは「賞はイランの民主主義と平和のために闘うすべての人へのものだ」と述べ、獄中の政治犯の早期釈放を要求。イランのハタミ大統領は受賞を歓迎する一方「イランとイスラム世界の利益を考慮するよう望む。受賞を誤って使わせるようなことがあってはならない」と述べ、その言動には不快感を示した。