オカモト・キハチ。本名、喜八郎。映画監督。
2月19日、反骨精神と娯楽性を追求した作品で知られる映画監督の岡本喜八さんが、食道がんのため死去。81歳。
1924年、鳥取県生まれ。43年明治大学専門部卒業後に東宝入社。戦局の悪化に伴い徴用され、豊橋陸軍予備士官学校で終戦を迎えた。 復員後、東宝に復職。58年「結婚のすべて」で初監督。59年「暗黒街の顔役」「独立愚連隊」などの歯切れの良い活劇がヒットし高い評価を得た。また「日本のいちばん長い日」、「肉弾」などでは、戦中派の視点で人々を描いた。70年代後半からは「ダイナマイトどんどん」、「ジャズ大名」など娯楽色が強い作品を制作。91年には構想12年のコメディー映画「大誘拐 RAINBOW KIDS」を発表。第15回日本アカデミー賞最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞した。95年西部劇「EAST MEETS WEST」のアメリカロケ中に硬膜下血腫となり、その後も脳こうそくなどの病魔と闘いながら2002年「助太刀屋助六」を完成。これが遺作となった。亡くなる直前まで山田風太郎の小説「幻燈辻馬車」を原作とした新作を準備中だった。