フジワラ・イオリ。本名、利一。作家。
2007年5月17日、小説「テロリストのパラソル」で直木賞を受賞した作家の藤原伊織さんが、食道がんのため死去。59歳。
1948年、大阪府生まれ。東京大学文学部仏文科卒業後、電通に入社。同社で勤務しながら、85年に「ダックスフントのワープ」ですばる文学賞を受賞し、作家デビュー。95年に発表した、元全共闘の男を主人公にしたハードボイルドミステリー「テロリストのパラソル」は江戸川乱歩賞、直木賞を受けて両賞初のダブル受賞作となり、テレビドラマ化もされた。2002年に電通を退職した後は、執筆活動に専念。05年、小説誌「オール読物」6月号のエッセー「がん発症始末」で、食道がんであることを公表。闘病しながら執筆活動を続けていた。他の作品に「ひまわりの祝祭」「雪が降る」「てのひらの闇」「シリウスの道」「ダナエ」などがある。